今回は、丸善のご当地インク『盛岡・石割桜』をレビューします。ご当地シリーズとして発売した、オリジナル万年筆インクの第一弾である『盛岡・石割桜』は、くすみがあり、趣のあるピンク色になっています。ピンク系をあまり使わない人でも、使ってみたくなる色かもしれません。興味のある人は、ぜひご覧ください!
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『盛岡・石割桜』はどんなインク?
『盛岡・石割桜』は、丸善ジュンク堂書店がご当地シリーズとして発売した、オリジナルの万年筆インクとなります。今回のインクは第一弾とのことで、『旭川・-41℃』『札幌・雪まつり』『盛岡・石割桜』の3色が販売されています。
インクはセーラー万年筆が制作しており、内容量は20ml、価格は税込1,650円になります。
ちなみに『盛岡・石割桜』のイメージの元となった盛岡の石割桜は、樹齢350~400年のエドヒガンザクラで、「岩の割れ目に種が入って育った説」と、「岩が割れて桜が育った説」があるそうです。
アスファルトに咲く花の強さも吹っ飛ぶ話ですね。
石割桜すごい……。
紙に書くとどんな感じ?
それでは『盛岡・石割桜』で、実際に紙に書いてみましょう。使用する紙とガラスペンは次の物を使っています。
使用する紙
〇LIFEノート・クリーム
〇LIFEノート・ホワイト
〇ニーモシネ
〇グラフィーロ
〇バンクペーパー
※使用する紙は見比べるために切った紙を使用しています。
使用するガラスペン
○極細・・・・・Kemmy’s Labo(ケミーズラボ)
ペタル 透明 細軸
○細字・・・・・Kemmy’s Labo(ケミーズラボ) 太軸コルセット
○中字・・・・・工芸装置 Piccolo(ピッコロ)
●カリグラフィーの文字はセーラーの『万年筆ペン先のつけペンhocoro2.0m』を、漢字の「藤」の字はPILOTの『カクノ・中字』を使用しています。
※このプログは、個人の検証と感想で掲載しています。ご了承ください。
LIFEノート・ホワイト
『盛岡・石割桜』で、LIFEノートのホワイト紙に書いてみました。
桜と名前にあったので、「いかにも桜色」という感じの色を想像していましたが、思っていたよりも茶色っぽいです。
くすみの強いローズピンクといった感じでしょうか。
『盛岡・石割桜』が淡い色のためか、極細字や細字が少し読みづらいです。
中字までの太さになると、字が読みやすくなったと思います。
万年筆で書いた「藤」の文字は、濃淡がキレイに出ています。
伸ばしていくと、『盛岡・石割桜』の淡い色が見えてきます。筆で伸ばした部分がムラになってしまい、すみません。
水で薄めていくと、グレーっぽいローズピンクになっていきました。
LIFEノート・クリーム
『盛岡・石割桜』で、LIFEノートのクリーム紙に書いてみました。
クリーム紙に書くと、紙の色に『盛岡・石割桜』の色が馴染み過ぎるのか、ホワイト紙よりも極細字と細字が読みづらく感じました。
中字やカリグラフィー文字になると、読みやすくなります。
「藤」の文字は読みやすいですね。
『盛岡・石割桜』を筆で伸ばした感じや、水で伸ばした感じは、ホワイト紙と同様でした。
LIFEノートのクリームとホワイトの比較
『盛岡・石割桜』で書いた、LIFEノートのクリーム紙とホワイト紙を並べてみました。
ホワイト紙とクリーム紙を比べると、クリーム紙の『盛岡・石割桜』の方が黄色っぽくなっています。
ホワイト紙の方が、クリーム紙よりも文字が読みやすく感じました。
ニーモシネ
『盛岡・石割桜』で、ニーモシネに書いてみました。
全体的に色が暗くなったというか、濃くなった感じになりました。
『盛岡・石割桜』の色が少し暗くなったせいか、極細字や細字の字が読みやすくなりました。
文字の発色の出方がいいですね。
万年筆で書いた「藤」の字は、濃淡がキレイに出ています。
筆で伸ばした部分がムラになってしまいました。今回、どの用紙もムラができてしまっています。(水っぽいのかなぁ?)
『盛岡・石割桜』を水で薄めていくと淡くて薄い色になっていきました。薄めるとさらにくすみが強くなりますね。
グラフィーロ
『盛岡・石割桜』で、グラフィーロに書いてみました。
全体的に見ると、明るいローズピンクのような発色になりました。
発色の仕方は少し違いますが、字の見えやすさはニーモシネと同じくらいでしょうか。
極細字がやや読みづらいかもしれませんが、細字や中字は読めるかと思います。
万年筆で書いた「藤」の文字の濃淡がキレイに出ています。
筆で伸ばした部分はキレイな『石割桜』の色が出ています。
水で薄めていくと、他よりもくすみが薄い色になりました。
高砂プレミアムバンクペーパー
『盛岡・石割桜』で、高砂プレミアムバンクペーパーに書いてみました。
用紙の中でも、一番発色が明るめに出ています。
『盛岡・石割桜』で書いた極細字、細字の色が薄いので、少し読みづらいですね。
文字の濃淡はキレイに出ています。
『盛岡・石割桜』を筆で伸ばした部分です。やはりムラができてしまいました。
水で薄めていくと、くすみがあまりない、薄い『石割桜』の色になっていきました。
筆で塗った部分に、少し黄色っぽい色が見えています。
全体の比較
『盛岡・石割桜』で書いた、全ての用紙を並べた写真がこちらです。
大きな色の差はありませんが、紙によって微妙な違いが出るインクのようです。
LIFEノートのホワイト紙とニーモシネは、色が濃いというか、やや黒っぽい色が出たように思えます。
グラフィーロとバンクペーパーに書いた『石割桜』の色は明るめで、他の用紙よりもピンク色になったと思います。
こうしてみると、趣のある色ですね~。「桜=ピンク」と考えがちですが、こういう桜の表現があったのか、と思いました。少し樹木のような感じもします。
ピンクなのか、茶色なのか、ちょっとグレーっぽいような、一言では表せない色ですね。淡くて、儚そうなところが、また桜っぽい。
セーラー万年筆が作るは、不思議なくらい魅力的な色のインクが多いです。
用紙を並べた時、つい、ジッと見てしまいました。
裏抜け
『盛岡・石割桜』で書いた全ての用紙を裏返して、裏抜けを確認しました。
ニーモシネ以外は、裏抜けは見られませんでした。
ニーモシネにはインクを多くのせた部分と、所々に裏抜けが見られています。
ぬりたくりをしてみました
今回、初めてTono&Limsさんのインクカードを使用しました!『盛岡・石割桜』のインクで塗ると、淡くてかわいらしい色になりました♪
手がかすったのかな?クマ泣いてる⁉
でも、かわいく塗れたのではないかと思います!
使用したのは、『ぬり絵じゃない ぬりたくり絵 インクカード(とのりむ編)』です。
25枚も入っているのがうれしい!
このクマがかわいくて、Tono&Limsさんのインクラベルに、クマがのるたびに楽しくなります♪
まとめ
『盛岡・石割桜』はくすみの強いローズピンクで、用紙によって微妙ではありますが色の違いが見られます。淡い色のインクのため、極細字など細い字体は、人によっては読みづらいかもしれません。文字を書くときは、細字~中字以上の太さがオススメです。着色目的で使うと、くすみのある淡いローズピンクが見られます。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。
セーラー万年筆から販売されている【SIKIORI-四季織-桜森】は、華やかなピンク系の万年筆インクになります。こちらもオススメなので、ぜひご覧ください。
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